インタビュイー プロフィール
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季節ごはん教室niwacoya(ニワコヤ) 料理家・管理栄養士 柵山 咲子さん
地元企業に就職後、食の仕事を目指し専門学校で栄養士資格を取得。キユーピーで営業・企画職を担当したのち、東邦ガス料理教室でアシスタント・講師・運営にも携わる。2013年からは「季節ごはん教室niwacoya(ニワコヤ)」として料理教室を開催。フードコーディネーターとして料理撮影、レシピ提案や作成など、食のプロとして多方面で活躍する。
今や「食」とは切っても切り離せない生活を送る柵山さんが、学校卒業後に就職したのは全くの異業種。将来のキャリアについて考える中で行きついたのは、自らの「好き」の再認識だったという。
「私って何が好きなんだろうって考えたら、『食べる』ことだなって。『どうやったらこの味になるのか?』作り方が気になるんですよね。幼い頃は、料理本やお菓子本のレシピを書き写すような子どもで。『私は料理が好き』だと原点に立ち返って、そこから食の仕事を求めて、栄養士の資格を取るため動き出しました。」
その後キユーピーで約4年、営業・企画を担当。そんな中で芽生えたのが家庭料理への思いだった。例えば市販のおかずの素を使えば料理は簡単だけれど、世の中の家庭料理にはもっと多種多様な味があってもいいのではないか。家庭の味を追求したい思いが縁を結び、東邦ガス料理教室でアシスタントを担うことになる。
「それまで知らなかった調味料や食材、新しい味に出会って。新鮮でとても楽しい経験でした。出産・育児で一時仕事から離れたものの、再びお声がけいただいて。三重では講師もさせていただきました。」
2013年、ママ友とのたわいもない会話から生まれた「季節ごはん教室niwacoya(ニワコヤ)」。告知からメニュー決めなど運営面から、アシスタント、講師まで、料理教室にまつわるすべてを一人でこなす柵山さん。これまでの歩みを見ていると、すべての経験がプラスとなり、まるで一本の糸でつながっているかのようだ。
「私自身、特に何か意図して積み上げてきたというわけではなくて。けれど、今となってみれば、これまでの経験が他の人にはない強み、提案力に繋がっているのかもしれません。」
当初は1回4人、月5回の延べ20人程度だったのが、今では1回6人、2ヶ月で延べ150人以上。多いときには週5回も料理教室を開催しているという。春夏秋冬の基本年4回にプラス、おせちなど単発レッスンが加わる。
「毎回継続してきてくださる方が多くて、中には10年近い方も。皆さん長く楽しんでくださっています。」
「料理」をキーワードに多方面で活躍する柵山さんだが、一口に料理といってもその都度求められるものは変わってくる。
「例えば料理教室であれば、素材を生かして簡単に作れるように、自宅で再現できるように。できるだけわかりやすく、引き算で考えていきます。一方でレシピ開発・提案の場合は、作り方よりも見栄えや美味しさが重要で。ほんのちょっと素材や量を変えたり、作り方を変えたり、細かな調整が必要になります。」
レシピを提案する際は、お相手の要望をヒアリングしたうえで、食材や食品、調理機器など、対象となるものの魅力が最大限に伝わるように心がける。そんな柵山さんがどの仕事よりも苦心しているのは、「レシピを生み出すこと」だというから驚きだ。
「出産と同じ、生みの苦しみです。でも、その先にあるお客様の喜ぶ姿が見られる、大きな達成感を得られるとわかっているからこそ、頑張りたいと力がみなぎる。迷い道に入ることもありますが、好きなことに没頭できてそれを仕事にできている、とてもありがたいことですね。」
料理教室以外の活動も活発な柵山さん。niwacoyaではアトリエに隣接する庭を使い、毎年5月に「chocomo(チョコモ)」というマルシェを開く。育休中にミシンにはまり、2009年にマルシェをはじめた当初は布雑貨を売っていた柵山さんだが、今ではもっぱら運営側だ。
「大切にしているのは、主婦の方が参加しやすいこと。なので平日に開催して、主婦の方が楽しめるような布雑貨やパン、お菓子などのお店が並びます。他には、出店者さん同士がうまくつながれる場になれば…という思いもありますね。」
他にも、アトリエでワークショップ「ニワコヤLab(ラボ)」を開催する。ガーデンデザイナーやアロマテラピー講師などを招いての講座開催。主婦の方にとって、日々の暮らしをより良いものに。そんな思いが形となり、人が集まる。
料理教室もマルシェもニワコヤラボも、その主役は「主婦」だ。柵山さんの思いは強く、決してブレない。
柵山さんの1日は、その時間の多くが料理教室とその準備にあてられる。
「朝8時くらいから準備に入って10時から料理教室。片付けして終了するのは14時半か15時くらいですね。そこから明日の料理教室の買い出し、試作、撮影をすることも。試作をした時には、その試作品が晩御飯になります(笑)。そして洗い物をしながら気づけば夜…1日があっという間ですね。」
趣味は料理、毎朝の愛犬の散歩を楽しんでいるそうだ。読書では、料理本や教養本など。さまざまな価値観に触れ、自らの意識を研ぎ澄ませる。今後は、現状を整理して不要なものを断捨離し、次なるステップアップを図りたいという。
「料理を通じてもっと地元に貢献できることがあるのではないか。料理と何かを掛け合わせることで、今はない新しい価値観が生み出せるのではないか。私自身、料理だけで終わるのではなく、未知なるその先を探っていきたいです。」
(取材/ライティング:杉本友美)
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